日本家禽学会誌
Print ISSN : 0029-0254
非相称枠光周期下における鶏の放卵時刻について
内藤 充小宮山 鐵朗韮澤 圭二郎
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1984 年 21 巻 4 号 p. 223-226

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抄録
非相称枠光周期下における,光パルスに対する鶏の放卵時刻の位相反応と,2つに分割された暗期の長さの識別の正確さを調べた。32週齢の白色レグホーン450羽を2群に分け,グループ1は,9L:15D(08:00点灯),9L:1D:1L:13D,9L:4D:1L:10D,9L:7D:1L:7D,9L:10D:1L:4D,9L:13D:1L:1D,9L:15Dの順に,ブループ2はその逆の順に,それぞれ3週間ずつ処理を行ない放卵時刻を調査した。
暗期の光パルスによる放卵時刻の位相反応は,9L:15Dを基準とすると,2つの暗期の長さが異なる場合には40分~70分であったが,2つの暗期の長さが等しい9L:7D:1L:7Dの下では,直前の処理とは関係なく位相反応はほとんど0であった。このことから,鶏は非相称枠光周期下における2つの暗期の長さを,直前の処理の影響をうけることなく,きわめて正確に認識することができるものと考えられた。
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