日本家禽学会誌
Print ISSN : 0029-0254
性成熟期における雌鶏の血中プロジェステロン,エストラジオールおよびテストステロン濃度の推移と初産日齢との関係
伊藤 博河野 友宏桑山 岳人一戸 健司
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キーワード: 若雌鶏, 性ステロイド, 初産
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1988 年 25 巻 2 号 p. 86-92

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抄録

雌鶏における血中プロジェステロン,エストラジオールおよびテストステロン濃度を13~19週齢にかけて測定し,産卵開始前後の推移と初産日齢との関係について検討した。
1. 供試鶏の初産時の平均日齢は136.7±0.96日,平均体重は1,475±13.1gであった。
2. 産卵開始後1週間の産卵率は,初産が17週齢,18週齢,19週齢および20週齢のグループにおいて,それぞれ61.1%, 73.6%, 75.0%および81.3%であった。
3. 血中プロジェステロン濃度は,産卵開始3週前までは70pg/ml以下の低値で推移したが,産卵開始1~2週前から著しく上昇し,初産の早いグループほど上昇の開始の遅い傾向が認められた。
4. 血中エストラジオール濃度は,産卵開始1∼3週前に320pg/ml以上のピークを示し,初産の遅いグループほどピークは高く,明確で早い傾向が認められた。
5. 血中テストステロン濃度は,産卵開始にかけて僅かに上昇し,初産の遅いグループほど早い時期に高いピークが存在する傾向が認められた.

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