日本家禽学会誌
Print ISSN : 0029-0254
鶏の人工授精における血清学的研究
I. 受精率の低下と精子凝集素について
板垣 啓三郎坪倉 操猪股 隆一中野 省三
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1966 年 3 巻 1 号 p. 1-4

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抄録
1. 長期間人工授精を実施することにより明らかに受精率の低下を来たすものがある。特に白色コーニッシュ雄を使用した異種交配に於て明らかであった。
2. 精子は抗原性を有し人工授精を実施した場合, その実施期間の長短に関係なく凝集素の産生が認められる。従って受精率の低下したものに於ても, 異常を認められない高受精率を示したものに於ても同じように凝集素が検出され差異を認め難い。
3. 従って本凝集素は無精卵を生ずる重要な要因とは考えられない。然しながら依然免疫学的検討の余地は残されている。
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