1996 年 33 巻 4 号 p. 242-248
4種ヤケイの卵白蛋白質をポリアクリルアミドゲル電気泳動法(PAGE),ミクロ2次元電気泳動法(2 DE)により分析し比較検討した。PAGEによりヤケイの卵白蛋白質はプレアルブミン(Pa),オボアルブミン(Ov),コンアルブミン(TfEW)及びオボグロブリン(G2~4)に分画され,TfEWを除く他の画分において,それぞれ多型が認められた。セイロンヤケイのG2分画には新しい変異型(C型)が見出された。また,PAGEで1本の泳動帯として認められたTfEWは2DEでは3~4個の連続的なスポットに分離され,TfEWに等電点の僅かに異なる分子の存在することが確認された。アオエリヤケイをのぞくヤケイ卵白のTfEWには明瞭な3~4つの連続的なスポットが存在した。また,アオエリヤケイ卵白のTfEWのスポットは不鮮明であった。