1997 年 34 巻 1 号 p. 63-66
暑熱ストレスおよびL-アスコルビン酸-2-リン酸マグネシウム(APM)の飼料添加が7日齢のニワトリヒナに及ぼす影響について調査した。40°Cに3日間暴露したヒナの血漿および肝臓のチオバルビッール酸反応物(TBARS)濃度は対照区(30°C)のヒナに比較して有意に増加した。また,高温暴露ヒナの肝臓のタンパク質カルボニル量も増加する傾向が示された。APMの飼料添加により,高温暴露による肝臓TBARS濃度の増加は有意に減少し,血漿のTBARS濃度と肝臓のタンパク質カルボニル量は減少する傾向が示された。
以上の結果より,高温暴露によりニワトリヒナに酸化ストレスが生じること,およびAPMの投与が高温暴露時に生じる酸化ストレスの緩和にある程度有効であることが示唆された。