日本家禽学会誌
Print ISSN : 0029-0254
ブロイラーの血中カテコールアミン濃度に対する環境温度の影響
Vitus D. YUNIANTO樋口 浩二大塚 彰林 國興
著者情報
ジャーナル フリー

1998 年 35 巻 1 号 p. 1-8

詳細
抄録
ブロイラーの血中カテコールアミン濃度に対する環境温度の影響を明かにするため以下の実験を行った。環境温度は16(低温),25(対照)ならびに34(高温)°C,相対湿度は50~70%で12日間飼育した。供試プロイラーは試験開始時15日齢で各区6羽とした。飼料はトウモロコシと精製大豆蛋白質を主原料とし(粗蛋白質含量20%, ME 3,250kcal/kg),これを1日3回(10:00, 15:00, 19:00)強制給餌した。試験終了後,供試鶏は断首し,ヘパリンを含む試験官に血液を採取した。血漿中のカテコールアミン濃度はHPLCを用いて測定した。その結果,低温ではエピネフリンならびにノルエピネフリンがいずれも,有意に増加した。しかし,高温ではノルエピネフリンは増加したが,エピネフリンに対する影響は認められなかった。この結果はカテコールアミン分泌が低温および高温ストレスに対応すべく調節されている可能性を示している。
著者関連情報
© 日本家禽学会
次の記事
feedback
Top