抄録
「目的」非支持上肢運動時の呼気の口径(呼気径)の違いが、換気諸量と自覚的運動強度に与える影響を検討した。 「方法」健常男性 10 名(年齢 22.0 ± 1.0 歳)を対象に非支持上肢漸増運動負荷試験を実施し、最高酸素摂取量(peak VO2)を測定した。その後、80% peak VO2 に相当する運動強度にて、上肢挙上運動を5分間実施。この場合、通常呼吸での運動と呼気径5mm および呼気径 10mm での調節呼吸にて実施し、換気諸量と運動後の自覚的運動強度(RPE)を測定した。 「結果」通常呼吸での運動と比較して呼気径5mm 運動で、分時換気量と酸素換気当量が有意に低値を示し、吸気時間と呼気時間および RPE が有意に高値を示した。なお RPE は呼気径5mm運動で最も高かった。 「結論」呼気径を細く調整して上肢運動を実施する場合、換気効率の影響を認めるが、自覚的運動強度は増加するため、口すぼめといった呼吸法を指導する際は、呼気径を考慮する必要がある。