食品照射
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英国における照射食品の展望
A.N.B Stott
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1973 年 7 巻 2 号 p. 8-15

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抄録

今直ちに放射線処理により貯蔵する必要のある食品を撰択することは, 極度にむずかしい。2~3年もかけて, 詳細な健全性試験をする必要もない別の手段が開発されてその食品の貯蔵が可能となろう。経済的な理由からもその食品に対する需要が別の食品にとって代られるようになり全体としてその食品の放射線処理は興味が減少してしまうだろう。
実験がすみやかに, 権威ある組織により行われないかぎり, 食飼試験が行われている期間中などに毒性試験要項が変えられてしまうことがある。例えば, 突然変異試験などは, Wantage研究所の実験の開始時には要求されていなかった。
現在イギリスでは, 照射食品の実用化に, ほとんど関心がない。関心を持つには, 健全性試験があまりにも厳しすぎるしまた金がかかりすぎるからである。
それ故, 今のところKarlsruheで計画された, 健全性試験に重点をおいているIuternational Projectを援助する方がより現実的なものと考えている。
このようなProjectの利点は, 国際的に受入れるであろう近代的実験内容を盛込んだ試験が出来る所にある。

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© 日本食品照射研究協議会
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