抄録
1.免疫学的妊娠診断によるfalse positiveおよびfalse negativeの起こる原因について検討した結果,anti-PMSG serumの抗体特異性についてはPMSGおよび妊馬血清と反応し他の蛋白ホルモンおよび動物血清とは交叉反応は見られなかった。一方264例の妊馬血清を2倍倍数稀釈し妊娠診断を行なったところfalsenegative例が稀釈倍数に従い増加した。また,妊馬血清の抗原価は14.1IU/mlの力価をもっanti-PMSGserumを用いた場合,妊娠期間42~96日においては最高抗原価は32倍であり,最低抗原価は原液であった。各週における抗原価は7週2倍,8週4倍,9週および10週8倍と妊娠日数が進むに従い抗原価は高くなったが10週以降はその抗原価は低くなる傾向にあった。
2.Anti-PMSGserumによるPMSGの生物学的活性の中和作用について検査した結果,anti-PMSG serumをPMSG 100IU/mlおよび妊馬血清とを感作しマウスに注射した場合,両者共性腺刺激作用は失なわれていた。