家畜繁殖研究會誌
Print ISSN : 0453-0551
後分娩ラットにおける排卵ホルモン放出と卵胞の発育及びその成熟過程について
橋爪 一善菅原 七郎竹内 三郎
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1975 年 21 巻 1 号 p. 28-36

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抄録

ラットにおける後分娩排卵の支配機構を明らかにするため,排卵ホルモソ(ON)放出の時期と卵胞の発育•成熟過程について検討した。
後分娩排卵は分娩終了時刻が10時から20時までの個体では分娩終了後12時間目に始まった。この排卵を予想される卵胞は,分娩終了時すでに排卵数とほぼ同数が存在していた。そしてこの卵胞は,分娩の前日から急激に発育するものと思われる。また,OH放出から排卵に至るまでの卵胞内卵子核の成熟分裂過程は,性周期における排卵の場合とほぼ同様であった。さらに,卵子の成熟分裂過程から,分娩が10時から20時までに終了した動物では,分娩終了後2~4時間の間にOH放出の始まることが推察された。

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© 日本繁殖生物学会
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