家畜繁殖研究會誌
Print ISSN : 0453-0551
犬の繁殖生理に関する研究
IV. 卵の受精能保有時間
筒井 敏彦清水 敏光
著者情報
ジャーナル フリー

1975 年 21 巻 2 号 p. 65-69

詳細
抄録

雄犬許容開始時(2頭)および排卵後12時間から132時間までを12時間間隔に区分して,いずれかの時点に1回のみ交配させたもの(23頭)計25頭について,交配後5.5日から24日の間に剖検して,子宮内の受精卵および胎児の有無から卵の受精能を検討し,次の成績が得られた。
1. 犬卵の受精能保有時間は108時間であった。
2. 犬の発情期中に交配させ受胎した最長範囲は雄犬許容開始時(排卵前54時間)から排卵後120時間までの7.5日である。
3. 排卵数に対する胎児数の比率が最も高かった交配時期は排卵後12時間から120時間であった。
4. これらの成績から,犬における交配適期は発情期の4日から7日と考えられる。

著者関連情報
© 日本繁殖生物学会
前の記事 次の記事
feedback
Top