抄録
兵庫県では,ニホンジカの農林業被害(農作物の食害,食害による森林衰退など)がある.これらシカによる被害を背景に,捕獲による生育数の制限が農林業政策として実施されている.現在,捕獲したシカのほとんどが廃棄されており,資源の有効活用の点で対策が必要とされている.本報ではシカ皮の有効活用を図るため,ホルムアルデヒドなめしによる研究を行った.ホルムアルデヒド,加脂剤の添加量を変化させて革を作製し,革の引張,引裂などの物理的特性,ガーレ式剛軟度試験による加脂と柔軟性の関係について調べ,薬剤添加による革の特性を明らかにした.