アンピシリン (ABPC),オキシテトラサイクリン (OTC),エリスロマイシン (EM)およびリンコマイシン (LCM)の4抗菌薬の水環境中の挙動に関する基礎データを得るため,耐性菌の分布,土壌やウキクサによる除去,光分解性を調べた.琵琶湖水中の従属栄養細菌に占める50 ㎎/LのABPC,OTC,EM,LCMに対して耐性を有する細菌の割合は,それぞれ4.3,1.9,2.5および26%となった.土壌吸着によって,10 ㎎/LのABPC とOTC は2日間でそれぞれ81%と15%まで減少した.1.0 ㎎/LのOTCとEMは,直射日光下において,5日間でそれぞれ0.5%以下および58%まで減少した.ウキクサを植栽した溶液中の0.1 ㎎/LのABPCとEMは,7日間でそれぞれ28%と21%まで減少した.LCMは土壌吸着,光分解,ウキクサによる除去も確認されなかったことから,水環境中に残留しやすいことが示唆された.