環境技術
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奈良県内の河川水のイオン成分の特性と多変量解析法による評価
松本 光弘浅野 勝佳氏家 英司
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2005 年 34 巻 2 号 p. 115-126

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抄録
平成13年度から平成14年度の2年間にわたり, 奈良県内の4水系 (大和川水系, 淀川水系, 紀の川水系, 新宮川水系) 91地点で河川水のpH, 導電率 (E.C.) , イオン成分濃度 (質量濃度) の調査を年4回行った.その結果, pHについては, 4水系においては大きな差異は見られなかったが, 各イオン成分濃度について平均値で比較すればNO2-, Br-, PO43-を除くほとんど全てのイオン成分について, E.C.の平均値の順序と同じく大和川水系>紀の川水系>淀川水系〉新宮川水系の順であった.また, イオン成分濃度で比較すると, 各水系共に, アルカリ度が約半分を占め, その組成はアルカリ度Ca2+, Cl-, SO42-, Na+でイオン成分の80%以上を占めていた.田園都市部を流れる大和川水系と山間部の清浄地域を流れる新宮川水系とをpH, E.C., イオン成分濃度およびBOD, COD濃度の平均値で比較 (大和川水系/新宮川水系) すれば, Cl-, K+およびBOD, CODが10倍以上濃度が高かった.水系別にpH, EC., 各イオン成分濃度と有機汚濁指標であるBOD, COD濃度を用いた多変量解析法 (クラスター分析, 主成分分析) の結果, クラスター分析から各水系別にBOD, CODと各イオン成分とをグループ分けをすることができ, これらは各水系の地理的特性を反映し, また主成分分析から2個の主成分 (Z1, Z2) で要約することができ, イオン成分とBOD, CODとの関係と調査地点の特性を把握することができた.
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