抄録
この論文は我々の研究室で過去10年間に行われた動的に安定な脚式移動の研究を概説したものである.我々のロボットは,
●適切に設計された動的システムとしての受動的なダイナミクス
●機械的な複雑さを最小限にする低自由度電気駆動
●駆動系を重力負荷から分離するために回転半径方向に剛性の低い脚
●複雑なフィードバック制御器への最小限度の依存
●動的な運動性と自立性のための完結的なシステム設計手法
●生物規範の導入
を共通の特徴としている.我々の1・4・6脚走行ロボットは上記の設計と制御に関する基本的な原理のよい例となっており, これらの原理は我々のロボットの安定性・エネルギ効率・移動速度の観点での成功のために非常に重要である.