Journal of Surface Analysis
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連載(講義)
光電子分光法 II 局所励起によるサテライト
J. D. Lee永富 隆清水谷 五郎遠藤 一央
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2009 年 16 巻 2 号 p. 127-152

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抄録

 光電子を放出した後の試料内原子は,初期状態に比べて電子が一つ少ない終状態をとる.この終状態には様々な状態があるため,終状態に存在する正孔と電子が相互作用しない場合を除いて,光電子スペクトル(PES)にはサテライト構造が見られる.これらサテライトピークは主ピークと区別される.ある材料系におけるサテライト構造に対する知見は,材料の電子状態を理解するための基本として重要である.本稿では,特に局在化した励起過程を経て終状態に至る場合にPESにおいて見られる主ピークとサテライトピーク構造について議論する.これらは,原子,分子,あるいは遷移金属や希土類金属の化合物,いくつかの有機材料などの強相関電子系固体において見られる現象である.本稿では特に,遷移金属化合物(すなわち,3d価電子絶縁体,あるいは狭バンド3d金属)に見られるいくつかの有名で基本的なPES問題とその解釈について述べる.

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© 2009 一般社団法人 表面分析研究会
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