不安症研究
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強迫症の認知行動療法デジタル教材:ケースシリーズ
松本 一記濱谷 沙世清水 栄司吉野 晃平白山 幸彦佐藤 康一
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2020 年 12 巻 1 号 p. 45-59

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抄録

強迫症の認知行動療法は強力な治療法であるが,日本の精神科診療所における認知行動療法の普及は十分ではない。本稿では,千葉大学医学部附属病院認知行動療法センターにおいて,遠隔での在宅認知行動療法の臨床試験で使用された強迫症のデジタル教材を提出する。本稿掲載のデジタル教材を活用することで,精神科診療所の医療従事者は,認知行動療法を比較的容易に実施可能になる。特に認知行動療法の初学者には,治療プロセスについてデジタル教材から学ぶことができるため,強迫症の認知行動療法実施を容易にする教材を使うことは,治療の質を担保することに役立ち教育的な価値が高い。医療従事者が認知行動療法を実践する上での負担を軽減して,精神科診療所への導入に特別な費用が必要ないデジタル教材は,認知行動療法の普及に貢献できるかもしれない。なお本稿は,強迫症のデジタル教材を活用した3症例を報告する。

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© 2020 日本不安症学会
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