不安症研究
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総説
領域・職種を超えて取り組む抗不安薬の出口戦略
高江洲 義和山田 恒家 研也黒沢 雅広青木 裕見稲田 健
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2023 年 15 巻 1 号 p. 20-30

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抄録

ベンゾジアゼピン受容体作動薬(BZD)の抗不安薬は精神科・心療内科に限らず,広く一般診療科で処方されている。同薬剤の多剤併用・長期処方による依存形成のリスク,認知機能低下,転倒リスクの増大などが指摘されているが,実臨床においていったん多剤併用・長期処方に陥ると,身体依存により減薬は容易ではなく,長期処方から脱却できないケースも少なくない。そのため,我々は抗不安薬の出口戦略の実装化に向けて,令和3年度~4年度にかけて厚労科研研究「睡眠薬・抗不安薬の処方実態調査ならびに共同意思決定による適正使用・出口戦略のための研修プログラムの開発と効果検証研究」を実施した。本研究では多領域・多職種による取り組みにより臨床現場におけるBZDの実践的指針としてエキスパートコンセンサスの作成し,BZD適正使用・出口戦略の研修プログラムを開発することにより実装化を目指した。

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© 2023 日本不安症学会
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