2015 年 46 巻 3 号 p. 645-652
乗用車の耐衝突構造に対して,超高強度材 (HS-AHSS) の置換による軽量化開発を行っている.超高強度ある一方で,塑性伸びが小さく,割れ・切れ易く,HAZ の強度低下の HS-AHSS の短所がある.本文では,圧縮曲げ荷重の衝突骨格に対して,本当に全断面の超高強度化が必要なのか,割れや HAZ の影響を受けにくい稜線部だけの超高強度化効果を弾性座屈と塑性座屈理論及び試験と CAE の検討を用いて明らかにし,このような新型衝突部材の開発ニーズと断面強度分布の設計方法を提示する.