2023 年 2023 巻 FIN-030 号 p. 11-16
EC物流ビジネスにおいて需要予測は在庫の適正化によって機会損失を回避し在庫コストを削減するために重要な技術である。需要は様々な要因で変動するため高い予測精度を維持し続けることは簡単ではない。変動要因として例えばCOVID-19によるパンデミック、地震や台風などの自然災害、あるいはリーマン・ショックのような金融ショックなどの外部的な要因が考えられる。これらの変動要因が需要に与える影響を分析することで、将来大きな変動要因が発生した場合の想定をすることが本研究の目的である。アスクル株式会社の受注データを使い、過去の大きなショックが受注に与えた影響をグレンジャー因果分析とインパルス応答分析によって分析した。この分析結果を使って変動生成モデルを構築しシミュレーションする方法を提案する。