主催: 人工知能学会
会議名: 第104回言語・音声理解と対話処理研究会
回次: 104
開催地: 広島大学 東広島キャンパス 法人本部 4階会議室
開催日: 2025/09/08 - 2025/09/09
p. 76-83
本研究は、茶道の点前動作における「動作修復」を対象とし、動作の非流暢や誤りから規範的な手順へ戻る過程を分析した。点前は厳格な作法に従うが、実践では動作の途切れや誤りが生じ、それを修復する一連の流れがしばしば観察される。本研究では、これを「動作修復(action repair)」と定義し、筆者らが収録した映像資料からその具体例を抽出した。そして会話分析の「自己開始/自己修復(Schegloff et al., 1977)」概念や音声処理におけるRepair Interval Model(Nakatani & Hirschberg, 1993)を援用した廣瀬(2016)の枠組みを用いて修復動作の発生傾向と特徴を明らかにした。その結果、茶道特有の修復形式や、規範的動作と修復が同時進行する事例が確認され、自然な修復の在り方に関する示唆を得た。