人工知能学会研究会資料 言語・音声理解と対話処理研究会
Online ISSN : 2436-4576
Print ISSN : 0918-5682
105回 (2025/11)
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知覚可能なモダリティの違いがクロスモーダルな共起笑いの表出頻度に与える影響
木澤 妃名子有本 泰子岡ノ谷 一夫
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会議録・要旨集 認証あり

p. 132-136

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抄録

人と人のコミュニケーション場面では笑い声に笑顔を返すといったクロスモーダルな共起笑いが観測されている.本研究では,モダリティが制限された場面で、クロスモーダルな共起笑いの表出頻度が変化するか調査する.4つの条件 (笑顔に笑顔を返す,笑い声に笑い声を返す,笑顔に笑い声を返す,笑い声に笑顔を返す)における共起笑いの表出頻度を算出し,オンラインでビデオチャットをした話者とボイスチャットをした話者間で比較をした.モダリティの違いによって4つの条件での共起笑いの表出頻度に差がないを帰無仮説としたカイ二乗検定を行った.その結果,p= 0.051で有意傾向であった.残差分析を行った結果, ボイスチャット条件の方が笑顔に笑い声を返すことが有意に少なかった.一方で,ボイスチャットでは相手の表情を見ることができないにも関わらず,笑い声に笑顔を返したり,笑顔に笑顔を返す頻度はビデオチャット条件と同程度であった.

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