会議名: 第106回言語・音声理解と対話処理研究会
回次: 106
開催地: 早稲田大学 早稲田キャンパス8号館B107
開催日: 2026/03/03 - 2026/03/04
p. 33-40
対話における聞き手の相槌と頭部運動の機能的な関係性を分析する枠組みを提案する.本研究では,相槌と頭部運動を対象に相乗機能スペクトラム解析(sFSA)を用いる.sFSAは,複数の非言語行動が担うコミュニケーション上の機能がどのようなパターンで現れるかを明らかにする手法である.このsFSAを相槌と頭部運動に適用し,両者における機能の表出パターンを表す相乗機能基底と,その出現強度を表す相乗機能スペクトラムを抽出した.相乗機能基底として「相槌を伴わない頷きによる傾聴」や「相槌と頷きによる同意・肯定」などと解釈できる基底が得られた.さらに,音声信号のスカログラムと頭部姿勢角速度を用いて相乗機能スペクトラムを推定するCNN回帰モデルを構築し,自動推定の可能性を確認した.以上より,本枠組みが聞き手行動の分析に有望であることが示唆された.