1992 年 54 巻 4 号 p. 77-87
発展途上国におけるピーナッツの収穫作業は, 一般に人力に依存し, 多くの労働時間を要している。本報ではピーナッツ収穫機械化を目的として, 発展途上国で普及している歩行用トラクタのアタッチメント形式を想定し, デイガスクリュー型ピーナッツハーベスタを設計・試作した。砂丘畑においてピーナッツ栽培を行い, 試作機の圃場性能試験を実施した。また平行して機械化のための収穫時のピーナッツの生物物理的調査も行った。その結果, さや収穫率94%で, ほぼ人力作業に近い精度を得た。しかし, 土壌湿潤時にコンベヤ前部に砂が堆積するなどいくつかの改善点も見いだされた。今後, この試作機をさらに改良して, 収穫性能の向上を計る予定である。