抄録
農業用自律走行車両に装着した作業機軌跡の制御法について研究した。四輪操舵車両ではヨー角速度と横方向移動速度が別個に制御できることを利用した。タイヤスリップがなく, 水平な平面上を定常旋回するとの仮定に基づいた簡略化した車両モデルを用い, 与えられた軌跡上を走行するために必要な条件を導いた。そして, この条件から操舵角度を計算するアルゴリズムを求めた。90度旋回のシミュレーションの結果, この制御法で装着作業機を与えられた軌跡にそって移動させられることが確認された。しかし, 必要な操舵角度は, 軌跡形状に強く依存することがわかった。そこで, クロソイド, 円弧状, 矩形状の軌跡を与え比較した結果, クロソイドカーブが最も適していた。