前報までにキクの挿し木作業のロボット化を目的として, 視覚部における挿し穂の把持位置検出アルゴリズムの検討を行ってきた。本報では, 多くの時間と労力を要して手作業で行われている挿し穂の整形を短時間で行う装置の検討を行った。まず, 装置の基本機構を決定するために, 挿し穂の物理特性を調査した。その結果を基に, Y字状カッタによって葉を整形する方法と, 切断およびせん断力によって整形する方法の2種類の整形装置を試作した。これらの装置を用いて挿し穂の整形基礎実験を行った結果, 約90%の成功率で挿し穂を整形することができた。