2014 年 76 巻 1 号 p. 92-98
農産物規格規定の改正により,規格内小麦に許容される赤かび粒の混入率が厳しくなったことから,現状の調製体系では製品歩留が低下する。このため,赤かび粒を効果的に選別し,製品歩留を向上させるために光学式選別機の適応性を検討した。その結果,赤かび粒は整粒に比較して近赤外波長域の透過率が小さいため,近赤外センサを搭載した光学式選別機により選別可能であることが分かった。光学式選別機の赤かび粒選別特性を考慮して開発した比重選別機における中間品の再選別工程に光学式選別機を組込む体系は,製品歩留向上に有効であった。