2015 年 77 巻 5 号 p. 355-362
人工光型植物工場では生産コストとりわけ電力コストの削減が急務である。本研究では,直流電源で駆動し,光源の高さを植物の生育に合わせて自在に調節でき,かつスライド式栽培棚を備えた水耕栽培システムを開発した。この栽培システムを用いてリーフレタスを水耕栽培した結果,成長に合わせて光源高を調節した棚では,固定光源棚に比較して成長は促進された。さらに,移植後30日目の調査では,光源高を調節した場合,新鮮重および乾物重,葉面積,葉数が一定区に比べ有意に高くなった。この結果から,植物の生育に合わせて光源の位置を変更した栽培では,固定光源棚に比較して3日短縮され,生産コストを9.5 %削減できることが明らかになった。