農業食料工学会誌
Online ISSN : 2189-0765
Print ISSN : 2188-224X
ISSN-L : 2188-224X
研究論文
斜面走行時の自脱コンバインの挙動に関する考察
松井 正実三浦 秦青柳 悠也福島 崇志
著者情報
ジャーナル フリー

2018 年 80 巻 2 号 p. 107-113

詳細
抄録

自脱コンバインは,トラックへの積み下ろしや圃場への出入りの際にピッチング方向の機体姿勢が急速に変化し,オペレータの転落や転倒事故に繋がる可能性がある。本研究では,このような自脱コンバインの挙動を力学的に解明するために,上下・ピッチング・ローリングに加え,前後方向を考慮した4自由度での挙動モデルを立案した。また,これらの挙動モデルを用いて剛性傾斜路面走行時の挙動シミュレーションを行った。その結果,圃場進入時を想定した前進降り,および後進登坂終了時に転倒し易いことがわかった。これら転倒防止のためには,路面傾斜角度23° 以下,走行速度0.25 m/s以下で走行する必要があることが明らかになった。

著者関連情報
© 2018 農業食料工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top