2018 年 80 巻 5 号 p. 289-296
サトウキビの劣化は製糖工程の結晶化を阻害することが知られている。本研究では劣化原料の品質を評価するため,近赤外分光法(NIRS)による破砕試料の品質評価法について検討した。サトウキビの品質は旋光度とブリックスによる糖度評価で判断されるが,劣化原料の多くは旋光度測定が困難なため,ブリックスを対象に検量モデル作成を検討した。新鮮原料で作成した検量モデルは劣化原料に対する平均二乗誤差(RMSEP)が0.82 °Brixとなった。新鮮原料と劣化原料のデータを混合して検量モデルを作成した場合,RMSEPは0.49 °Brixと推定精度が改善された。NIRSによる劣化原料の品質評価は可能であることが示された。