本研究は農繁期の接ぎ木苗生産での労働力不足問題を解決しようとするものである。多くの市販接ぎ木装置では接ぎ木用苗の寸法や活着能力により接ぎ木の成否が左右される。我々は播種から養生までの装置化を試みている。本報は,穂木と台木を切断した時の茎の逃げを軽減する接ぎ木方法を提案した。また,育苗室内の温湿度は干渉系であり,育苗室に接する水槽と空調室の静的システム同定により制御できる人工光型環境制御育苗装置を製作した。この装置で穂木と台木が育苗できた。接ぎ木試験ですべての苗が切断接合できたが,穂木と台木の中心がずれている苗が認められた。このことから,育苗方法の改善と苗の選別が必要であると考えた。