2020 年 82 巻 5 号 p. 480-488
乗用トラクタの重大事故では横転倒を伴うことが多く,トラクタの横転倒を予測するための機体のロール挙動の解析とその安全性の向上が重要となる。本研究では,トラクタの前方重りに設置したステレオビジョンカメラにより走行路面の再構築を行った。再構成された突起物を踏む路面の起伏情報をトラクタの走行シミュレーションの入力として機体のロール挙動を解析し,実走行時の計測値との比較を行った。カメラの取り付け角度を変えて路面の再構成を行い,取り付け角度毎に再構成された路面入力を用いた解析と実測値と比較した結果,取り付け角度による路面の再構成精度は,ロール角速度のRMS値に大きく影響した。再構成精度の高い路面入力を用いることで実測値に近いロール挙動のシミュレーション結果を得た。