2020 年 82 巻 6 号 p. 636-641
ホウレンソウの鮮度を反映する放散揮発性化合物を特定するために,ガスクロマトグラフィー・質量分析計(GC-MS)によるメタボロミクス解析を行った。5,15,25 °C貯蔵時に生成される揮発性化合物をガス吸着管で捕集し,加熱脱着法によりGC-MSへ導入した。揮発性化合物量から貯蔵積算温度を推定するPLS回帰分析によって,テルペン,アルコール,炭化水素及び未同定を含む10種類の化合物が鮮度を説明する重要な物質として選択された。さらに,階層クラスター分析から,これらの化合物の構成比で貯蔵積算温度を3段階に推定できることが示された。これらのことから,放散成分プロファイリングはホウレンソウの鮮度評価に有用であることが示唆された。