糖標準液を用いた赤外分光法(IR)によるサトウキビ搾汁液中のスクロース定量について,NAS-CLS法,MLR法,PLSR法の3解析手法間で推定精度および運用面の比較を行った。1500~1200 cm−1の波数領域を用いた場合,R2 0.87~0.95,RMSEP 0.49~0.63 %といずれの手法も高い精度で推定が可能であった。一方,フルクトースを1.0 %以上含むサンプルでは推定誤差が大きく,劣化試料に対応した標準液組成の考慮が必要であった。3手法の推定精度は同等で,モデルに使用する波数を選択できるMLR法と,干渉成分に対応したモデル更新が比較的容易なNAS-CLS法は推定精度と運用性の両面で有用であると考えられた。