人工臓器
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合成高分子素材表面の血液凝固因子活性におよぼす影響
松本 博志高山 鉄郎
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1982 年 11 巻 3 号 p. 778-782

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抄録

合成高分子素材としてポリエチレン, エチレンーブチレン共重合体, エチレンープロピレン共重合体, エチレンーアクリル酸エチル共重合体, エチレン-酢酸ビニル共重合体, ポリ四フッ化エチレン-六フッ化プロピレン共重合体, エチレン-メチルメサクリル酸ナトリウム・アイオノマー, ナイロン12, ポリウレタンをとり上げ, これらの素材表面とヒト標準血漿とを十分な接触比率でインキュベーションしたのちヒト標準血漿の凝固因子活性を測定した. 凝固因子VII, VIIIは著明に活性増強を示し, 凝固因子IXは有意な活性増強を示したのに対して, 凝固因子XIは著明な活性低下を示し, 凝固因子Xは軽度の活性低下を示したが, 凝固因子XIIは有意な変化を示さなかった.

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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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