人工臓器
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加熱と血小板, 血液凝固系の変化
松下 昌之助森本 保原崎 弘章能勢 之彦
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1986 年 15 巻 1 号 p. 277-281

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抄録

Cleveland Clinicで開発中の熱駆動および電気流体駆動型左心補助心臓は, 発生した熱を血中に放散しつつ駆動している。ポンプ内を通過する血液とポンプ近傍の組織は熱にさらされるが, 特に血液接触面の加熱による影響を知ることは, ポンプの安定した作動を保障する上で, 重要である。今回, PNI生成にかかわる血小板と血液凝固系について加熱の影響を調べた。In vitroのデータでは, 加熱により血小板, 凝固機能とも抑制された。とくに血小板では凝集機能が, また凝固系ではフィブリノーゲンが加熱による抑制をうけやすかった。これは仔ウシに植込まれたボンプの加熱部分のPNIの菲薄化傾向と符合する。これらの知見により, 熱エンジン使用中でも, 熱によりPNIが増大したり, 血栓形成を助長したりする可能性は示唆されなかった。

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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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