抄録
透析患者のAl蓄積症の除去に用いられているDFO(Desferrioxamine)の、赤血球Al(RBC-Al)及び貧血に対する影響を検討した。高Al血症を呈する維持血液透析患者16例にDFO 1gを1回のみ血液透析(HD)終了時に経静脈的に投与し、血清Al(s-Al), RBC-Al, 血中ヘモグロビン濃度(Hb)を、そのうち10例については4ケ月間経時的に観察した。s-AlはDFO投与2日後に上昇し7日後下降した。RBC-Alはこの期間中有意な変動がみられず、1ケ月後に下降した。Hbは、1ケ月後軽度上昇し、4ケ月後に投与前値のレベルに下降した。DFO投与によるs-Al, RBC-Al, Hbの変動は互いに独立したものであったことから、DFO投与によるAlの除去と貧血の改善は、RBC-Alの直接除去によるものではないと考えられた。