抄録
ECMOに関するシンポジウムの基調講演として、人工心肺発展の歴史に始まり、呼吸・循環管理へ応用された経緯、ECMOほか類似の頭字語のいわれ、基礎的研究として各種回路や人工肺の選択、出血防止の方法、を論じた。
各国における臨床例の統計的趨勢、自験例の中からの興味ある心・肺補助例、脳蘇生例の紹介の後、我々が考えているECMoの適応、および安全な遂行のために必要な留意点、将来の見通しなどについても述べた。
我々の症例は、生後7時間の新生児から76才の高年齢者にわたる43例である。ECMO用人工肺としては、外部潅流型中空糸肺で、緻密膜でできているものが安全で長期使用に耐える。ヘパリンの共扼結合をさせた体外循環装置は出血防止に極めて有効である。ECMOは、有力な心肺脳蘇生法、生命維持法となりうるので、事故現場の何処ででも使用できる携帯用、手動式回路の実用化も進めている。