抄録
ウイルス除去能を有するBMM(平均孔径40nm、有効ろ過面積0.03m2)を用いたstroma-free hemoglobins(SFH)調製法の開発を行い、従来法である36,000xg遠心後0.22umフィルターでろ過する方法及び分画分子量100kdの限外ろ過膜による方法と比較検討した。stroma残存率はリン脂質及び型物質を指標としたが、BMM法でのリン脂質残存率は0.30%、型物質0.01%であった。限外ろ過法はBMM法とほぼ同等な結果であったが、遠心法ではリン脂質0.73%、型物質0.16%であった。BMM法の処理効率を改善するため循環加圧式ろ過システムを考案したが、長時間安定したろ過が達成された。また有効ろ過面積0.3m2の膜でも同様な結果が得られ、SFH調製の中規模化が可能であることが分かった。以上から、BMMは本来ウイルス除去膜でありウイルス除去を期待できるとともに、stroma除去性においても優れており、SFH調製法として極めて有用であることが確認された。