抄録
肝細胞スフェロイドを利用したハイブリッド型人工肝臓の開発を目的として、ポリエーテル系硬質ポリウレタンフォーム(PUF;空隙率98.6%、平均孔径約500μm)を用いたスフェロイドの形成、固定化及び装置化について検討を行った。
肝実質細胞をPUFを用いて培養すると、PUF孔内で容易にスフェロイドが形成され、このスフェロイドは単層培養に比べ高いアルブミン分泌能を有していた。またスフェロイドはPUF孔内に比較的安定に付着固定化されていた。PUFに対する播種細胞密度を変えることでスフェロイドの粒径が制御でき、この粒径が肝機能発現に影響することが明らかとなった。
PUF/スフェロイド充填層培養装置においても、単層培養に比べて高い肝機能発現(アルブミン・尿素合成)が長期間(26日間)にわたって観察され、ハイブリッド型人工肝臓のプロトタイプとして期待がもてるものと考えられた。