抄録
ハイブリッド型人工肝臓の代謝リアクターとして期待されている遊離肝細胞は、その高機能化および長時間の機能維持が大きな問題となっている。今回我々は、セルロース由来多孔質マイクロキャリアがその表面のみならず内部にも細胞を培養可能であることに注目し、遊離肝細胞の長期高密度培養に対する有用性を検討した。フィプロネクチンもしくはコラーゲンをコーティングした正帯電セルロース由来マイクロキャリアが最も良好な肝細胞接着能を有し、接着法としては、間欠撹拌法が適していることが判明した。コラーゲンの濃度は最終濃度0.03%が至適であり、静置法による検討ではフィブロネクチンの方がやや良好な成績を示した。またマイクロキャリアの表面および内部に接着した肝細胞は、あまり伸展せずに球形を呈していたが、14日間までの観察期間においてもその接着を維持していた。