抄録
良性疾患25例、悪性腫瘍術前例49例、悪性腫瘍3カ月以内死亡例20例のG/L比を検討すると、末期癌患者のG/L比は著しく高値であった。このG/L比を体外循環により低下させるシステムを開発した。まず顆粒球を吸着する5種類の材料を用いてスクリーニングテストを行なった結果、酢酸セルロースがもっとも選択的に顆粒球を吸着した。exo vivo実験では酢酸セルロースビーズへの顆粒球の吸着には時間経過が必要であることが判明した。以上の結果から吸着ビーズを酢酸セルロースと決定し吸着カラムを作成し、ビーグル犬を用いたin vivo実験を行なった。in vitroと同様に顆粒球が選択的に吸着し、その程度は時間経過と共に増大した。また血小板やフィブリノーゲンも吸着した。以上の現象から吸着の機序として循環開始後まず材料表面に蛋白層ができ、この蛋白層との相互作用で顆粒球が付着するものと推定された。本システムは安全であり、G/L比変換用として臨床応用可能と考えられた。