抄録
原発性肝癌2例、転移性肝癌2例、転移性肺癌3例にG/L比変換システムを用いた体外循環治療を行なった。吸着ビーズには顆粒球が選択的に吸着し、その程度は時間経過と共に増加した。血小板やフィブリノーゲンも吸着した。カラム吸着細胞数は(8.7±4.3)×108個でこれは回路循環顆粒球数の14.2%に相当した。治療期間中2例に著しい顆粒球増加がみられ、サイトカインの産生が示唆された。腫瘍マーカーの低下を2例に認めたが、長期にわたるG/L比の低下はみなかった。NK活性、PHA幼若化反応、OKT4a/8の変化には一定の傾向がみられなかった。7例中4例にPSの改善を認め、全例に自覚症の改善をみた。特に全身倦怠感の改善は顕著であった。腫瘍縮小効果はNC3例、PD4例でPR以上はなかった。本システムを用いた治療は副作用がなく、予想以上の自覚症の改善は臨床上寄与するところが大きく、免疫療法の一つとして有用であると考えられた。