抄録
心臓大血管手術後急性期に透析療法が必要であった4例に対し、従来の循環系モニターに加えてSvO2を連続モニタリングして、血液透析(HD)を施行した。この間、4例ともに術後2~6日の間にカテコラミン(主にドーパミン、ドブタミン)が投与されていた。術後急性腎不全にてHDを施行した3例では、HD開始前65%以上であったSvO2値がHD開始直後より急激に低下し、60%以下となり、この変化より2~3分遅れて体血圧の低下が出現した。今回の検討で、心拍出量をよく反映するSvO2を連続モニタリングすることは、循環動態の変動をより敏速に察知でき、迅速な対処のためにも有用と思われ、HD開始後、SvO2値が急激に低下したり、60%以下に減少する症例に対しては積極的に除水速度の調整、輸血、プラズマ製剤を含めた輸液の増量、カテコラミンの増量などの速やかな対応が必要と考えられた。