抄録
急性腎不全で循環動態が不安定な症例では, 従来の血液透析による体外循環が困難となり, その場合長時間緩徐に濾過を行ないながら体液の補正を行なうCAVH療法が導入され評価されている。CAVHフィルターの特性として, (1)血液側圧力損失(ΔPB)が低いこと, (2)必要な濾過速度(QF)が安定して出ること, (3)プライミングボリュームが小さいことが要求される。中空糸有効長及び内径の異なる3種のフィルター(TypeA:有効長210mm, 内径200μm, TypeB:170mm, 200μm, TypeC:170mm, 250μm)を試作し, ΔPB及びQFに与える影響を比較検討した。その結果, 有効長を短くし, 且つ内径を拡大したTypeCに於いて, 通常のCAVH条件下でΔPBが30mmHg以下, QF13ml/minが達成された。この結果に関して, 圧損はHagen-Poisuille式, QFはColtonのゲル分極モデルの式を用いて考察した。