人工臓器
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Argatrobanを使用したPCPSにおける凝血学的分子markerの変動について
岡田 良晴川田 忠典保尊 正幸宮本 成基武井 裕舟木 成樹岡田 忠彦池下 正敏山手 昇稗方 富蔵
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1999 年 28 巻 2 号 p. 412-415

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抄録

PCPSにおける抗凝固剤にargatrobamを使用し, その抗凝固効果と血小板機能に及ぼす影響を凝血学的分子markerの測定により検討した. Argatroban使用の48時間以上PCPS症例5例を対象とした. Argatrobanは0.7-2.4μg/kg/minの範囲で持続投与し, ACTを180秒前後に調節し, PCPS終了時まで投与を継続した. 凝血学的分子markerをPCPS1日目, 2日目, 3日目及び離脱例では離脱後に測定した. 血小板数は50, 000/mm3以上を維持し, fibrimogemはPCPS中正常範囲内に復帰した. β-TG, PF4の血中放出反応はPCPS中はある程度抑制され, PCPS後にはやや充進する傾向を示した. ATIII, TATもPCPS後に上昇傾向を示したが, F1+2, FPAには特徴的変化は認められなかった. 今後更なる研究が必要であるが, argatrobanの使用は血小板活性化の抑制傾向を示し, fibrinogenが温存されたことからargatrobanにはPCPS中の抗凝固効果のみならず出血傾向の抑制作用を有することが示唆された.

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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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