抄録
遊離砥粒を用いた超音波加工においては, さまざまな加工条件の変動が加工精度, 加工効率などに影響を与える. 本研究では, 工具材として超硬合金, 焼結ダイヤモンド (PCD) を用い, 工具摩耗による加工穴の形状変化を調べた. さらに, SUS304工具とPCD工具をそれぞれ小径化したときの加工速さの変化, 工具摩耗量, 工具が加工のために砥粒に与えるエネルギの違いについて検討した. その結果 (1) PCD工具は工具摩耗量が直径1.0mmにおいて, 他材質の工具の約1/80であり, 安定した加工がおこなえる (2) 工具材質が異なっても, 工具直径が同じであれば, 加工のために工具が砥粒に与えるエネルギは, 計算上それほど相違ない (3) 工具を小径化すると, 最適加工圧は工具断面積にほぼ反比例して大きくなるが, 工具材質の違いにより最適加工圧の値が異なることがわかった.