砥粒加工学会誌
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論文
アルミ製版用パンチの寿命に及ぼすコーティング処理およびクリアランス設定の影響
臼杵 年中島 省吾塚原 隆行中尾 順一高塚 広志
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2005 年 49 巻 6 号 p. 341-346

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抄録
現在主流の印刷形式では, 原版はパンチによって開けられた穴を基準に印刷ドラムへセットされている. したがって, パンチ穴には高精度が要求される. 本研究の目的はパンチ穴の精度とパンチ寿命に大きく影響を与えるクリアランス, コーティング材種および下地処理を変化させて最適な設計条件を実験的に調査することである. その結果, 穴精度の観点からすると, クリアランスは小さい方がよいが, 現段階のパンチでは20μmが限界である. パンチ寿命は穴あけによるパンチ切刃の摩滅によって決まるのではなく, ダイスへの溶着物生成によって決定する. またDLCコーティングの前処理としてのショットピーニングは, 表面粗さの増大のために逆効果であり, ラジカル窒化の方が好ましい結果が得られる.
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© 2005 社団法人 砥粒加工学会
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