抄録
近年,携帯電話やコンピュータ関連機器のモバイル化と大容量データ処理のため,使用される部品は従来と比較して複雑精密化.小型化している.そのため部品に要求されるエッジ品質は,部品全体が小型化されたことと併せて一層厳しくなっている.従来のエッジに対する要求は切削加工で生じたバリを単純に除去することであったが,現在ではバリ除去後のエッジ形状精度まで問う品質になり,まさに精密エッジ仕上げが要求されている.筆者らは,磁気援用加工を基に新しい精密エッジ仕上げ加工法を提案し,この新加工法を手仕上げに頼る部分の多い精密部品のエッジ仕上げに適用してきた.本報では,加工液が精密部品(工作物)の加工量に与える影響について実験的に調べ,最適加工条件を提示した.