抄録
極小径切削工具は加工中に折損が生じやすく,長寿命化のためには耐折損性を向上させる必要がある.そのためには,たとえば工具形状を改善することが考えられるが,それに関する研究は極小径工具に対してはほとんど報告されてない.そこで本研究では,極小径半月形ドリルの刃部形状を改善することにより,折損までの加工穴数で表される工具寿命の伸長を図った.放電加工により直径15μmの超硬合金ドリルを製作し,黄銅に対して穴あけ加工を行い工具寿命を調べた.その結果,刃部断面を半月形状から扇形形状にすることにより,半月断面部長さが短い場合に工具寿命が伸長した.また,刃物角を90°より小さくすることによっても長寿命化が達成できた.